悩める甲が低い同志の皆様へ
私の足は、甲がとても低いです。日本人は甲高・幅広なんて言われていて、実際に販売されている革靴もそのような仕様のものが多く、靴選びには苦労しました。
革靴が好きだけどなかなか合う靴が見つからん!と、同じような悩みを持つ方はけっこういるのではないでしょうか。
当ブログでは、革靴に興味を持ち始めた甲が低い人に向けて、革靴のサイズ感を私の経験に基づき完全主観でガイドしていきます。ただし、私の経験という点から、私は比較的、トラディッショナル・伝統的な形の靴を好むため、同じ趣味嗜好の人にしか参考にならないと思います。あしからずご了承ください。
初回はイントロダクションとして、革靴選びに際して大事なことを紹介し、また、革靴のコスパについて考えたうえで、私がこれまで履いてきた主要な革靴にについて、そのブランド別・モデル別のサイズ感などを簡単に綴りたいと思います。
革靴選びに際して大事なこと
革靴に興味を持ち始めた人の最初の関門、それはどのシューメーカーないしブランドがいいのか?ではないでしょうか。
ホワイトカラーの三種の神器、それはスーツ・靴・時計ですね。なかでも社会人が最後に辿り着くのが、靴!お金は優先的にスーツや時計に消えていくので、革靴への投資は後に回されがちです(単なる主観ですが)。
しかし、革靴にはお金をかける価値があります!仕事のモチベーションも上がるし、きちんと手入れすれば永く使えるし、愛着も沸いてくるからです。ともに戦う同志です、靴も!良い靴は人生を豊かにしてくれます。話が反れましたので、戻します。
さて、靴に興味をもった方、どのメーカーがいいかなーなんて物色した時、ふと気づく人もいるのではないでしょうか。足に合う靴がない。。そうです、私がそうでした。なぜなのか、、最初はよくわかりませんでした。手当たり次第、いろんな靴を試してわかったこと、それは、自分の甲が低いこと!もそうなのですが、そもそも自分の足型に合った木型を見つけること!これが一番大事だと思います。
そこで、自身の足型に合う靴を探す際に、その要素の一つ、私と同じように「甲が低い」人の一助となるように、以下、コスパについて改めて考えたうえで、お勧めの革靴を紹介します。
日本製はコスパが高い!?
これに対する答えは、YesでもありNoでもあります。日本に住んでいると、海外製の靴なんかには関税や国際送料などのフィーが乗っかるため、日本の靴が絶対コスパ高い!と思っていた時期がありました。それはある側面から見たときにはそうだと思います。実際、日本の靴には少なくとも、関税等の余分なものは乗っかりませんし。
しかし、別の側面から見た時にはどうでしょう。コスパの「パ」ってなんでしょうか。私は「パ」は総合的な満足度だと思っています。関税や送料に捉われるとコストだけに注目してしまいがちですが、海外の靴ではそれを上回る圧倒的な「パ」が得られる場合があります。私なんかは、かなり革質にこだわるたちなので、海外製の方が「パ」が大きく感じることが多いです(語り始めると永いので、理由はここでは省略します)。結局のところ、日本製が一概にコスパ高いとは言えません。
要は、日本製も海外製も、まずはフラットに見て、履いて、自分の趣味・嗜好・足型に合う靴に落ち着けばいいのだと思います。門戸は広く開放しておいた方が、いろいろと面白いですよ。革靴の世界は奥深いので。笑
そのため、次節では門戸開放して、日本製から海外製まで、甲の低いお勧めの革靴を紹介したいと思います。
甲の低い人必見!高級紳士靴・ブランド別のサイズ感
さて、いよいよ本題ですが、ここでは甲の低い私が個人的にお勧めする主要な革靴ブランド・木型を簡単に紹介したいと思います。自身のサイズ(ジャストフィット)も合わせて載せるので、参考にしてもらえればと思います。もちろん、個人の足型により履き心地やサイズ感は変わりますので、あくまでも参考です。
4.1. 日本製靴
・Shetlandfox(シェットランドフォックス)
全体としては甲の高いモデルが多いですが、甲の低いモデルとしてアバディーンとブラットフォードがあります。いずれもマイサイズは「5 1/2」(width EE)になります。同ブランドのフラグシップモデルのケンジントンやケンジントンⅡは、残念ながら甲が高くて合いません。
・山陽山長(サンヨウヤマチョウ)
ブランドの顔である友二郎(ともじろう)に代表される木型R2010は甲が高いです。甲の低い木型としてR309、モデルとしては友ノ介(とものすけ)などがあります。マイサイズは「6」(width E)になります。木型のクオリティはなかなか高いブランドだと思います。
・SCOTCH GRAIN(スコッチグレイン)
こちらも全体としては甲が高いモデルが多いですが、甲の低いモデルとしてベルオムやインペリアルブラック、インペリアルブラックⅡがあります。いずれもマイサイズは「24.0cm」(width E)になります。同ブランドの代表的モデルであるオデッサや、汎用性の高いシャインオアレインなどは総じて甲が高くて私には合いません。
4.2 海外製靴
・EDWARD GREEN(エドワード グリーン)
日本製靴と比べると全体としては甲が低めにできています。中でも、木型82、32、808は甲が低い人にお勧めです。エドワードグリーンは同じモデルを様々な木型で制作しているため、チェルシー、カドガン、ドーバーなど好きなモデルと木型を選べるのでありがたいです。マイサイズは木型82は「5」(width E)or「5 1/2」(width D)、32は「5 1/2」(width E)or「6」(width D)、808は「5」(width E)or「5 1/2」(width D)になります。
・JonLobb(ジョンロブ)
全体として甲が高めでどっしりとした木型が多いです。現在のブランドを代表する木型7000は若干細めの木型で、widthを狭めれば甲の低い人にもフィットすると思います。モデルとしては、シティⅡやフィリップⅡなどが該当します。マイサイズは木型7000の「5」(width D)になります。その他、様々な木型を試しましたが、なかなか合わず、若干緩めに履いています。
・Church’s(チャーチ)
全体として甲は高めの印象で、甲が低い人はサイズダウンして履く形になると思います。マイサイズについて、コンサル、グラフトンなど木型173の「50」(width F)、シャノンなど木型103の「50」(width F)、旧チャーチの木型73や84は「55」(width F)になります。
・J.M.WESTON(ジェー・エム・ウエストン)
甲が高い人にも低い人にも救世主的なブランドです。ウィズ展開が他ブランドに比して圧倒的に多いので、自身の足型に合わせて木型とwidthを選ぶことができます。そのため、どれが甲が高いとか低いとかはあまり問題になりません。マイサイズは、例えば、有名なゴルフで「5」(width C)or「5 half」(width B)、180シグネチャーローファーで「5」(width B)または「5 half」(width A)になります。
・Paraboot(パラブーツ)
全体として甲は高めで、日本で有名なシャンボードや、ウィリアムなどは私は合いません。甲が若干低いモデルとしてアヴィニヨンやアドニスなどがありますが、それでも若干高くはあります。マイサイズは「5」になります。サイズ感とは別ですが、Parabootはソールが柔らかくて履き心地は非常にコンフォートです。
革靴ライフを楽しもう!
いかがでしたでしょうか。まずは個人的に主要なところを紹介しました。甲の低い革靴大好きな同志の皆様に、少しでも足しにしてしていただけると幸いです。ぜひ、自身の足型に合った木型を見つけて、永く大切に愛用してください。
革靴趣味にも没頭して、ぜひ、充実した革靴ライフを楽しみましょう!